一般家庭向け電力自由化がはじまってずいぶん経ちました。
乗り換えれば電力が安くなるってわかっても、まだまだ実際に電力乗り換えを利用した人は少ないでしょう。
中には電力自由化で会社乗り換えを検討しているうちにどんどん参入会社が増えてしまい、新規事業者に乗り換えたくてもサービス内容も会社ごとの違いもわからないという人も出ています。
確かにこれだけ多くの会社が小売事業サービスに参入してしまうと、乗り換えるのがお得だと分かっても、どこに乗り換えたらよいかわからないですよね。
果たして自分がどの会社に乗り換えることでどんなメリットがあるのか見当がつかない状態ではないでしょうか。
今回は、今話題の家庭向け電力小売の全面自由化において、「乗り換えたくても出遅れてしまいました」「まだ迷っています」という人たちを対象に、サービスのメリットとデメリットを探ります。
最後は皆さんがよく不安に感じる部分にもQ& Aという形で解説していきます。
[speech_bubble type=”drop” subtype=”L1″ icon=”shiro-kihon.png” name=””]電力を乗り換えてもっとお得に! 電力自由化についてだよ [/speech_bubble]
[speech_bubble type=”ln” subtype=”R1″ icon=”kuro-kihon.png” name=””] 電力って乗り換えできるんですね~ [/speech_bubble]
[speech_bubble type=”drop” subtype=”L1″ icon=”shiro-garugaru.png” name=””]え?そこから・・・[/speech_bubble]
電気会社を乗り換えるメリットは?
電力自由化のメリットは消費者視点から、以下のようなものが、よく挙げられます。
- 電気料金が安くなる
- 電気の供給以外のサービスも受けられる場合がある
- 自分で発電源を選ぶことができる
電力自由化に関してはこれらのメリットが知られています。しかし、これらは本当にメリットなのでしょうか。
まずはそこから考えてみる必要があります。
発電源を選べたとしても、「それはメリットなの?」と首をかしげてしまいますね。ぶっちゃけ、どこで北海道で発電した電力だろうと東京都で発電した電力だろうと、電気として使えるって意味では同じです。
発電源も同じで、火力だろうと原子力だろうとあまり変わらないです。
[speech_bubble type=”drop” subtype=”L1″ icon=”shiro-kihon.png” name=””]ほとんどの人にとってメリットは電気代が節約になるってことだね [/speech_bubble]
[speech_bubble type=”think” subtype=”R1″ icon=”kuro-egao.png” name=””]お金のことだけしか考えない人生ってむなしいですね[/speech_bubble]
[speech_bubble type=”drop” subtype=”L1″ icon=”shiro-kowa.png” name=””]何か?[/speech_bubble]
具体的にそれぞれのメリットが、私たち消費者にとってどんなことを意味し、乗り換えをした人がどこにメリットを感じているのか見ていきましょう。
電気代削減を掲げて新規参入事業者への乗り換えを推奨する意見や、ネットでは「電気選び」「電気料金プラン比較」などたくさんの特集もありますが、乗り換えするかどうかは、第一に皆さん利用者が電力自由化に対し言われているメリットに「自分なりのメリットを感じられるか」なのです。
上で上げた例でも、原子力でも火力でも一緒っていいましたが、「原子力なんて絶対に使いたくない」「環境にやさしい電力がいい」って人には、水力発電を選んだり、バイオマス発電を選ぶなどの選択が考えられます。
月々の電気代が安くなるって本当?セット割引も
電力会社を新規会社に移ることで電気代が安くなるというメリットがあります。利用者側の電気の利用状況や地域にもよりますが、平均で月あたり数十円から数百円安くなると言われています。
世帯によっては、一年で見れば数百円から多いと数千円単位で電気料金が安くなります。
また、既存の電力会社からプランの多い会社に移ることで、自分の家庭の電気利用状況に合ったプランを選ぶことができますので料金的な無駄が少なくなります。
電力会社によっては既存のポイントサービスと提携もしています。
PontaやTポイント、ミサワポイントなど、利用しているポイントシステムと提携している会社を選ぶことで料金が安くなるだけでなく、ポイントでダブルにお得になることもあるのです。
電気料金比較サイトや各電力会社のサイトを活用すると、住んでいる地域や家庭の使用状況、付加したいサービスなどから料金シミュレーションができます。自分の生活スタイルに合った料金タイプを探してみましょう。
[speech_bubble type=”drop” subtype=”L1″ icon=”shiro-kihon.png” name=””]ガソリン代、スマホ代(通信費)など、多くのお金を使っているサービスとセット割にしちゃえば、節約効果が高いよ[/speech_bubble]
[speech_bubble type=”ln” subtype=”R1″ icon=”kuro-egao.png” name=””] 私はあらゆる生活費を切り詰めているから、純粋に料金体系が安くなる会社がいいな[/speech_bubble]
[speech_bubble type=”drop” subtype=”L1″ icon=”shiro-kihon.png” name=””]もちろんそういうサービスもあるよ。どちらかというと、セット割がお得だけど、単純に料金勝負でも安い会社を選ぶことも可[/speech_bubble]
セット割でガソリン代が安く?生活に欠かせないおまけも
石油会社業界からもガス会社業界からも、その他業種を問わず、電気を本業にしている企業以外が小売市場に参入することによって、電気契約をするとおまけがつくようになりました。
たとえば、小売電気事業の新参者ジェイコム。こちらはケーブルテレビの会社です。
本業の情報・通信事業の他に電気事業を手掛けるようになったことにより、ケーブルテレビと電気のダブル契約で最大10パーセントお得になるセット割引を提供しています。ガソリンスタンドの大手である昭和シェル石油も、電気の契約をすることによってガソリンが1ℓあたり10円安くなるサービスを展開しています。
セット割引を活用して、水道やガス料金と、灯油、ガソリンなどの燃料代と、テレビ、インターネット回線、電話代となど、生活に欠かせないいくつものサービスを一社に集約し、おまとめすることもできます。
また、電気契約をすることにより特典サービスが付属する会社もあるため、賢く使うと大きなメリットを生みます。昭和シェル石油のガソリン割引サービスなどは車をよく使う人には、おトクで嬉しいですよね。
【ENEOSでんき】4つのポイント
関連記事:ガソリン代も節約できる!「エネオスでんき」に東電から乗り換えるべき?
エコ派は大満足!発電源を選べる仕様
日本の発電方法として最も有名なのは火力発電ではないでしょうか。
子供に「電気はどうやって作るの?」と尋ねると、大きな火力発電所の建物を想像するのではないかと思います。
これは大人も同じですね。
しかし、日本の発電源は何も火力発電だけではありません。他にも風力発電にバイオマス発電、太陽光発電や地熱発電、水力発電といった色々な発電源があるのです。
それぞれの会社で使用している発電源や発電割合が違うので、自分の自然エネルギーに対する考え方に合わせて電力を選ぶことも面白そうですね。エコ派の人は応援の意味で、バイオマス発電や風力発電、水力発電の会社と契約することもできるのです。
電力自由化がはじまる前は、自分に環境問題に関する信条があっても、電力源を選ぶことはできませんでした。
「原子力発電反対!」と考えていても、私たち消費者は発電電源や供給量などについて、電力会社の方針には逆らえず、時に反対している電力源の電気を使わなければいけませんでした。
現在は自分の生活環境や価値観に合わせて、自分好みの電減構成や電力源を持つ会社に乗り換えすることも自由です。これが、本当の『電気乗り換え』と言えるのではないでしょうか。
[speech_bubble type=”drop” subtype=”L1″ icon=”shiro-garugaru.png” name=””]発電源は興味なし。値段に関係ないからね[/speech_bubble]
[speech_bubble type=”ln” subtype=”R1″ icon=”kuro-garugaru.png” name=””]シビア・・・[/speech_bubble]
自分にメリットはある?料金試算から検討をはじめよう
具体的に電力自由化のメリットを説明しました。しかしここで思いませんか。
「これ、自分にメリットがあるかどうかどうやって判断するの?」と。一つ一つ自分で新規参入企業各社の説明文を読んでメリットがあるのかを検討するとしたら、膨大な時間が必要になります。
現時点で電力自由化に参入している企業数は、事業者一覧を見ると平成29年4月時点で390社を超えています
(参照:「登録小売電気事業者一覧」、引用元:経済産業省資源エネルギー庁→
http://www.enecho.meti.go.jp/category/electricity_and_gas/electric/summary/retailers_list/)
今後も参入事業者はさらに増えると目されていますから、「さあ頑張ってメリットを探してください」と言われても、その時点で既に面倒になり「よし、一年後くらいに本気出す。乗り換えは見送りで!」という気持ちになってしまいますよね。
はっきり言って物凄く大変です。そこで、簡単にメリットがあるかを確認できる方法をお教えしましょう。
まずは料金面から消費者自身においてメリットを模索し、気になる会社を探すのが時間ロスの少ない方法です。
ネット通信会社大手のソフトバンクやKDDI(au)は、スマートフォンやインターネットと一緒にセットプランで契約するとお得になる仕組みです。
一般電気事業者である東京ガスは料金面でも優秀ですが、何より嬉しいのは家庭でのガスや水道のトラブルに24時間365日無料で駆けつけてくれる品質のよいサービスがおまけでついているところです。
東京ガスはWAONやPonta、Tポイント、楽天ポイントにも対応しており、ポイントサービスとの提携面で見ても優秀です。
[speech_bubble type=”drop” subtype=”L1″ icon=”shiro-kihon.png” name=””]スマホ代は月5,000円から10,000円くらいする大きな支出だから、セット割の効果も高いかな[/speech_bubble]
[speech_bubble type=”ln” subtype=”R1″ icon=”kuro-egao.png” name=””]私はガラケーだよ[/speech_bubble]
電気会社を乗り換えるデメリットはあるのか?
前述したメリットに対し魅力を感じるなら、乗り換えをすることで電力自由化という制度そのものの恩恵を得ることができるはずです。
しかし、ここでもう少し考えてみる必要があります。
メリットがあればデメリットもあります。
「お得になる」という美味しいだけの制度ではないということです。
選べるということは同時に「選択肢が増えすぎて困る」ということでもあります。
電力会社を選べるということは自分で決断しなければいけない分、面倒です。
魚が食べられればどちらでもいいという人にとっては面倒だからパスという話になりますね。実際に、単身生活者や高齢者の中には、面倒で乗り換えをしていない人もいます。
もう少し詳しく電力自由化のデメリットについて見ていきましょう。
選択できる会社に地域差があり過ぎ問題!引っ越しで契約終了も
電力小売りの自由化の第一のデメリットとしては、契約できる電力小売事業者数や会社ごとの電気プランやサービス品質などに地域差があり過ぎるということです。
関東や関西はたくさんの注目新規参入企業の会社が参入しており、料金メニューからサービスまで比較し放題です。
関東在住の人向けの関連記事:東急沿線なら東急でんきへの乗り換えがおすすめ(東急パワーサプライのメリット)
関西在住の人向けの関連記事:関西エリアの電力乗り換え!くらしTEPCOの評価は?【電力自由化】
しかし沖縄などの参入企業や事業社が少ない地域では、比較のしようがありません。
電力自由化で恩恵を受けられる地域と小売業者の参入数が少なく恩恵を受け難い地域という形で、ごっそり地域ごと明暗がはっきり出てしまいました。
「東京に住んでいるから大丈夫!」って人も多いと思います。現在は東京に住んでいて、すぐに(仕事や家族の都合で)引っ越しをする可能性がなければ、電力の乗り換えは料金値下げも期待でき、大きな節約手段になるでしょう。
しかし、東京から山形に引っ越すことになったとします。契約先が関東だけをエリアにしている電力会社だと、引っ越しにより使えなくなってしまうことがあります。
この例で考えると、東京で使っていた電力会社と別の会社を探して改めて契約をしなければいけません。
会社によって、小売り地域対象エリアがかなり違うということもデメリットに拍車をかけています。
[speech_bubble type=”drop” subtype=”L1″ icon=”shiro-kihon.png” name=””]ガソリン代、スマホ代(通信費)など、多くのお金を使っているサービスとセット割にしちゃえば、節約効果が高いよ[/speech_bubble]
[speech_bubble type=”ln” subtype=”R1″ icon=”kuro-kihon.png” name=””] 私はあらゆる生活費を切り詰めているから、純粋に料金体系が安くなる会社がいいな[/speech_bubble]
サービス内容が複雑!スマートフォン化する電気
電力自由化において契約できる会社が増えるとその分だけ選択肢が増えます。
新規参入注目企業のA社は料金がとにかく安い会社だったとします。B社はA社よりも料金は数百円高いですが、付属するサービスが優良です。
C社は料金が安いプランとサービスが優良なプランの二種類からセレクトが可能です。会社が増えると契約先の会社を好きに選べます。
さらにプランも選びたい放題です。
これは嬉しいことではあるのですが、デメリットにもなります。なぜなら、スマートフォンの料金プランという前例があるからです。
スマートフォンの料金プランは選択肢が増え過ぎてしまったばかりにクレームも増えました。複雑化し、万人が理解し難いものになってしまっているのです。
電力自由化に参入する企業が増え、料金プランが増えると、電気料金プランがスマートフォンの料金体系の二の舞になる可能性があります。
電気は生活になくてはならないものです。
セット料金や契約プランなど料金メニューの複雑化は、利用者にはデメリット以外の何ものでもありません。「それは将来的な話ですよね?」と思うかもしれません。
しかし、実際に料金の複雑化ははじまっています。
料金的な面でも、現状、支払い料金は安くなるばかりではありません。
電力会社によっては、短期間で別会社に乗り換えをすると契約期間により契約解除料や違約金がかかる場合があります。割引プランだけを見て別会社に乗り換え、せっかく月平均電気料金が安くなったと喜んでいても、前の会社を解約するときの違約金の額と合計したら結果的に損をしてしまう可能性があります。
日中電気使用量より夜間の使用量のほうが多いオール電化住宅専用プランの契約をしている場合も、乗り換えによって料金が高くなってしまうことがあるため、一概に安くなるとはいえません。
全ての家庭、全ての状況において料金がお得になるとは限らないのです。
[speech_bubble type=”drop” subtype=”L1″ icon=”shiro-kihon.png” name=””]スマホの料金体系は、複雑なうえにすぐ変わるって問題点がある。これは競争の激しい産業ってことだけど、電力も自由化で競争が激しくなっているってこと[/speech_bubble]
[speech_bubble type=”ln” subtype=”R1″ icon=”kuro-kihon.png” name=””]競争が激しくなっているなら、お得な料金プランがでてきやすいから、乗り換えるチャンスがあったら乗り換えたほうがお得ってことですね[/speech_bubble]
価格が将来的に上がってしまう可能性も
これは、乗り換えるデメリットじゃなくて、電力自由化自体のデメリットですが、将来的に電気料金が上がってしまう可能性です。価格競争は時に料金を下げますが、時に価格を上昇させるリスクもあります。
それが市場原理であり、自由競争の常です。「電気料金アップ?本当にそんなことがあり得るの?」と思うかもしれません。料金を上げたらお客さんが離れてしまいます。
日本の現状を考えると、電気料金が冬の日本海の波みたいに荒れることは想像し難いかもしれません。ですが、これは日本より先に電力自由化を取り入れた海外の国では実際に起きていることなのです。
ドイツでは電力自由化後に1000社を超える会社が電力自由化事業に参入して電気料金が一気に下がりました。
多くのドイツ国民は大喜びしましたが、その後、再生可能エネルギーの買取りコストの増加などの理由により電気料金が一気に跳ね上がりました。もちろん国としてもそんな状況を放置しておくことはできず規制を設けました。
ですが、規制は功を奏さず、ドイツでは電気料金の高騰が問題になっています。日本の想像し得る一つの未来と言えるのではないでしょうか。
電力自由化の発展が必ずしも料金を引き下げるというメリットを生むわけではないということです。時にデメリットになる可能性があるのです。市場競争の激化は、将来的なデメリットになるとも考えられます。
[speech_bubble type=”drop” subtype=”L1″ icon=”shiro-kihon.png” name=””]このデメリットは、乗り換えの話というより、制度設計上の失敗した場合は電力料金が上がるって話かな[/speech_bubble]
[speech_bubble type=”ln” subtype=”R1″ icon=”kuro-kihon.png” name=””] うまくいかないと日本全体で電気代が上昇してしまうかもしれないのですね。[/speech_bubble]
[speech_bubble type=”drop” subtype=”L1″ icon=”shiro-kihon.png” name=””]そうなったとしてもだいぶ先の話だし、乗り換えなくても電気代が上がるって話だから、今のうちに乗り換えて節約しておくほうがお得って結論は変わらないかな[/speech_bubble]
電力乗り換えの不安を徹底解決Q&A
メリットとデメリットをわかっていただけましたか。メリットは全ての人が得られるものではなく、人によってはデメリットになってしまうのが電力自由化なのです。
制度のメリットを得るためには「ただ何となく」ではなく、制度をより深く知って活用していくことが重要です。
上手く使えば電力自由化はメリットになるのですから、自分にとってメリットになる使い方をすることが大切です。そのためには制度の細かいところまで知らなければいけません。
メリット・デメリット以外の疑問にお答えします。
スマートメーターの設置に料金がかかるって本当?
電力会社を乗り換える上で心配なのは設備の設置はどうなるのかという話です。スマートメーターを含め送電に必要な設備は電力会社側が設置してくれます。
個人の家庭で用意する必要もありませんし、基本的な設備の取り替えが必要な場合も料金負担の必要はありません。
ただし設備の劣化や故障など、一部の事情により料金が必要になる可能性がゼロではありません。
乗り換えによって設備の修理や料金負担が必要になる場合は、事業者側から事前に説明があります。契約書をよく読んだり、説明がなければ念のために確認したりするようにしてください。
実際、スマートメーターなどの基礎設備の設置を理由に高額の料金を顧客に請求するという詐欺事件が発生しています。
料金については事前にしっかりと確認し、もし怪しいと感じることや電力事業者の態度に疑問を覚えることがあったら、管轄の組織に相談しましょう。相談先については8で解説しています。参考にしてください。
[speech_bubble type=”drop” subtype=”L1″ icon=”kuro-kowa.png” name=””]そんな詐欺とか、ちょっと許せないですね[/speech_bubble]
[speech_bubble type=”ln” subtype=”R1″ icon=”shiro-kihon.png” name=””]顔が怖い・・・基本的に詐欺とかあるのは、訪問系の業者とかなのでちゃんとした業者に申し込めば問題なし[/speech_bubble]
乗り換えするとお金がかかるの?
乗り換えによる設備以外の個人家庭の料金負担は必要なのでしょうか。
基本的に乗り換えは無料です。電気料金の支払いは発生しますが、新規契約料金などは発生しませんのでご安心ください。
契約時にキャッシュバックサービスがあって、利益があるようにさえ思える場合もあります。
一点だけ注意が必要なのは、電力会社によっては短期の乗り換えにより違約金が発生することがあるという点です。
違約金や契約料金、事務手数料については、乗り換え時に確認した上で手続きするようにしましょう。
[speech_bubble type=”drop” subtype=”L1″ icon=”kuro-garugaru.png” name=””]違約金とかスマホと一緒か~[/speech_bubble]
[speech_bubble type=”ln” subtype=”R1″ icon=”shiro-kihon.png” name=””]でも電気代は短期で乗り換える人はあんまりいないから、解約違約金なんてそんなに気にしなくていいかも[/speech_bubble]
停電が増えたりする?
アメリカでは電力自由化を進めた結果、停電が深刻な問題になりました。日本でも電力自由化のせいで供給バランスが崩れ、停電しやすくなるのではないかという懸念があります。
電力会社を乗り換えることで停電してしまう可能性があるのではないかと心配する人もいるようです。こちらに関しても特に心配はいりません。
災害で発電設備が打撃を受けたり、発電事業者からの電気供給が不能になるなどして停電することはあります。災害による電力会社を乗り換えなくても起きる時は起きることです。
普段の電気についても心配はありません。送電線にはたくさんの電力会社の電気が一緒に流れている状態です。一社にトラブルが起きても別会社の電気が自然と補ってくれるようになっています。
小売業者たちのこういったトラブルは会社間で解決しますので、他社の電気を使ってしまったことで割増料金を取られるということもありません。
[speech_bubble type=”drop” subtype=”L1″ icon=”kuro-kihon.png” name=””]これも制度上のトラブルって感じですね[/speech_bubble]
[speech_bubble type=”ln” subtype=”R1″ icon=”shiro-kihon.png” name=””]そういうこと。乗り換える、乗り換えない、には関係ない。電力自由化で停電が多くなったら、乗り換えていない人も同じように影響を受ける[/speech_bubble]
契約の切り替えが面倒なのでは?
契約の切り替えはとても簡単です。手元に検針票を用意し、乗り換え先の会社で必要な手続きをするだけです。乗り換え前の会社へ連絡する必要はありません。電力会社間でやり取りしてくれます。
基本的に乗り換え先への手続きだけで問題ありません。
[speech_bubble type=”drop” subtype=”L1″ icon=”kuro-egao.png” name=””]乗り換えは携帯電話よりだいぶ楽ですね[/speech_bubble]
[speech_bubble type=”ln” subtype=”R1″ icon=”shiro-kihon.png” name=””]顔が怖い・・・基本的に詐欺とかあるのは、訪問系の業者とかなのでちゃんとした業者に申し込めば問題なし[/speech_bubble]
賃貸住宅でも乗り換えできる?
できる場合とできない場合があります。
電気契約の名義が賃貸住宅のオーナーであれば、入居者の一判断で乗り換えをすることはできません。オーナーがまとめて乗り換えをするか、オーナーに個別に相談して了承をもらった上で手続きを進めるという形になります。
契約が入居者であれば乗り換えは自由に行っても大丈夫です。部屋ごとの電気メーターがついているか、部屋に検針票が届いているのであれば個人名義の可能性が高いので、「名義は自分なのか」をチェックした上で手続きを進めましょう。
入居者が学生だと、契約は親になっていることもあります。親が契約者であれば、乗り換え手続きは親にしてもらうか、関与してもらうことになります。
契約先が倒産したらどうなるの?
電気は生活に絶対必要なものだからこそ、怖いのは電気が使えなくなるという事態です。
これだけ電気事業業界に異業種から民間企業の会社が多数参入してしまうと、競争原理から一社や二社くらい倒産するのではないかと心配になりますね。
倒産した結果、電気が使えなくなるならば、乗り換えをためらってしまうことでしょう。
実際に電力自由化の先輩であるドイツでは、電力自由化に伴い多くの企業が参入し、後に倒産や合併が相次ぎました。
利用契約している会社が倒産したらその会社と契約していた人はどうなるの?
わしら消費者は電気が使えなくなってしまうのか?
これは身近にある心配ごとではないでしょうか。
結論から言うと、契約先の会社が倒産しても電気が使えないということはありません。
普通に使えます。
ただし、早急に別会社と契約しなければ料金が高くなってしまうことが多い上に、サポートが受けられないという事態になってしまいます。
[speech_bubble type=”ln” subtype=”R1″ icon=”shiro-kihon.png” name=””] 電気自体は使えるけれど料金が高くなり、サポートがなくなってしまうということを覚えておいたほうが良いかも[/speech_bubble]
[speech_bubble type=”drop” subtype=”L1″ icon=”kuro-egao.png” name=””] 契約会社の倒産を知ったら早急に他社と契約することをお勧めって感じですね [/speech_bubble]
乗り換え後の乗り換えもできる?
もちろん乗り換えの乗り換えをすることだってできます。
東京電力からA社に乗り換え、一年後にA社からB社に乗り換え、さらに一年後にB社からC社に乗り換えることも可能です。
地域の電力会社から他社に乗り換え、地域の電力会社に戻ることもできます。前述した例で説明すると、C社から東京電力に戻ることもできます。「一度乗り換えたから断られることはない?」と心配する必要はありません。
[speech_bubble type=”ln” subtype=”R1″ icon=”shiro-kihon.png” name=””]当たり前だけど、一度乗り換えたからってブラックリストみたいな扱いにはならないってこと[/speech_bubble]
[speech_bubble type=”drop” subtype=”L1″ icon=”kuro-egao.png” name=””] 心配ないんですね~[/speech_bubble]
トラブルになったらどうすればいいの?
契約の疑問やトラブル、苦情は第一に契約している電力会社に連絡します。
ただし電力会社側の契約や対応に不満があるということであれば、会社に申し入れるより管轄の官公庁に連絡したいと思いますよね。官公庁で電力事業を管轄しているのはどこになるのでしょうか。
また、官公庁以外で電力会社とのトラブルを相談することができる場所はあるのでしょうか。
電力事業の管轄は経済産業省の「電力取引監視等委員会」になります。こちらに直接相談することができます。こちらの他には地域の送電事業者(東京電力や東北電力など)にも相談できます。国民生活センターにも相談することが可能です。
契約トラブル以外にも「スマートメーターの設置で料金を請求された」「怪しい業者が訪ねて来る」などの電力自由化詐欺と疑われるような場合も相談するのがいいでしょう。
事業所も乗り換えでメリットがあるの?
電力自由化の中心は家庭用サービスです。
ですから、会社の多くは一般消費者用のプラン内容やサービスを展開しており、事業所向けや法人向けの電力プラン自体を置いていないことがあります。大規模な事業所などは新規参入会社に相談しても申し込みをお断りされてしまうこともあります。
ただし、事業所といっても個人宅の一室を使っていて、電力プランも一般家庭用という場合は乗り換えによりメリットがあることも。
現在つかっている電力プランがどんなものかよく確認しましょう。乗り換え前には乗り換え先の会社に検針票を持っていって相談することをお勧めします。
電力乗り換えのメリット・デメリットまとめ
電力自由化という制度は正しく理解して活用することにより、消費者側に多くのメリットがあります。
消費者目線でいえば、メリットの最たるものは料金が安くなるというところでしょう。使い方や現状の契約内容、電気使用量、地域にもよりますが、乗り換えにより電気料金を月平均数十円から数百円くらい安くすることができます。しかも会社によってはプラスアルファのサービスも付属していますから、使い方によってはとてもお得だということができます。
ただ、電力自由化はメリットだけではありません。短期の乗り換えで違約金が発生する会社がある他、将来的に電気料金高騰という危険も孕んでいます。この制度が吉と出るか凶と出るか、現時点ではっきり予測できる人はいません。これって怖いことですよね。大きなデメリットであると言えるでしょう。
どんな制度にもメリットとデメリットがあります。正しい理解により制度を賢く使うことができます。
制度として確立した電力自由化です。中身を知って、自分のメリットになるように使いたいですね。メリットになるか、デメリットになるか。それは皆さんの使い方にかかっています。
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